シントピックリーディングとは、あるテーマ(シントピック)について複数の本から情報を得て、整理して、自分の意見をまとめることができる読書法です。
フォトリーディングに関心のない人には全くわからない記事だと思います。
[新版]あなたもいままでの10倍速く本が読めるから、シントピックリーディングについてご紹介します。
◯◯というテーマで複数の本や論文を調べてレポートにまとめる、といった作業を半日かからずに終えることも可能です。
シントピックリーディングは、フォトリーディングの活性化の手法のひとつです。
1冊でも読むのは大変なのに!という声も聞こえてきますが……
フォトリーディングを使うと1日に数冊の本から欲しい情報を得ることは簡単に誰でもできます。
フォトリーディングについては、こちらの記事に簡単にまとめています。
シントピックリーディングは、10のステップからなっています。
目次
目的(テーマ)を設定する
シントピックリーディングの最初のステップは、目的を設定することです。漠然としたものではなく、個人的な目的、すなわち、自分にとって価値があり、具体的かつ明確であることが重要です。
シントピックリーディングを行うには、まず明確な目的を設定します。
読む本を決める
目的に沿った本を、3〜5冊程度選びます。
本選びの時点で、シントピックリーディング始まっています。
本選びのコツですが、1つの事柄に対し賛成の人と反対の人を両方選ぶなど、
異なる意見を持った著者の本を織り交ぜることで、多面的な視点から自分の意見をつくることができます。
フォトリーディングする
フォトリーディングのステップ3をすべての本に対して行います。ステップ3とは、本を1ページ1秒のスピードでパラパラめくっていく作業のことです。
フォトリーディングを行うことで、情報が脳にインプットされます。
可能ならここまでの作業は前日までに終えておくと良いでしょう。
シントピックマップを作成する
本書211ページよりシントピックマップを引用します。
中央に目的を書きます。そして本の数だけ枝を伸ばして、タイトルや著者名などを書いておきます。
関連箇所を見つける(本を読む)
ここまできてやっと本を読みます。
実際に本を開いて、目的(テーマ)に関連するキーワードや文章をメモしていきます。本を読む順番はランダムでも構いません。
歩1冊を途中まで読んだら別の1冊に移って、また少し読んだら別の本……のような読み方でもオッケーです。
重要なのは、「目的に関係ない箇所は、どんなに良いことが書いてあっても読む必要がない」ということです。
あまり細かく読み込む必要はありません。
直感を信じて、自分の目的を常に意識しながら読むことによって、自分に必要な情報が目に飛び込んで来るようになります。
こればっかりは体験してみないと伝わりませんよね……
自分の言葉で纏める
ひと通り関連箇所をみつけたら、簡単に自分の言葉でまとめてみます。
「自分の言葉で」というのがポイントです。
著者の言葉を自分の言葉で表現することで、自分なりの意見が明確になってきます。
共通点と相違点を見つける
それぞれの著者の意見の中で、共通点(同じ意見)と相違点(異なる意見)があれば印をつけます。
多くの著者が共通して述べている見解が、重要なものであることがわかります。
またある著者と別の著者が異なる意見を述べている場合は、そこに着目することで、考えが深まります。
どちらが正しい正しくないと言う議論も良いですが、自分の意見や立場をはっきりさせることも大切です。
論点をまとめる
著者によって異なる意見がある場合は、チャンスです。その相違点について調べることで、複数の視点からテーマについての情報を得ることができます。
自分の意見をつくる
共通点と相違点についての情報がまとまってきたら、それらを整理していくと、しだいに「自分の意見」もまとまってきます。
できるだけ先入観を捨てて、中立的な立場から著者たちの意見をまとめて、自分の立場を決めていきます。
自説を確立してレポートにまとめる
すでに自分の意見が得られており、目的が満たされて、十分満足感が得られている場合は、9.までで終了です。
論文やレポートにまとめる必要がある場合は、本から得た情報について論点を整理して自説にはデータで裏付けを取る必要があります。
複数の論文を読んでレポートにまとめる時など、非常に役立つ手法です。
まとめ
- 目的(テーマ)を設定する
- 読む本を決める
- フォトリーディングする
- シントピックマップを作成する
- 関連箇所を見つける(本を読む)
- 自分の言葉で纏める
- 共通点と相違点を見つける
- 論点をまとめる
- 自分の意見をつくる
- 自説を確立してレポートにまとめる
何より、複数の視点の意見をまとめて、自分なりの見解まで短時間でまとめることができます。
実行しようとするとそれなりの労力と時間が必要ですが、特に、論文やレポートをまとめるときに使うと絶大な威力発揮します。